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10 questions for Shinji Kagawa

ブンデスリーガ開幕!新スパイクで挑む香川真司選手に10の質問

PHOTOGRAPHY by MASAHIRO YAMAMOTO

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ブンデスリーガ最終戦では退任するユルゲン・クロップ監督へのはなむけに、1ゴール2アシストという活躍を見せたボルシア・ドルトムントの香川真司。N°10 magazine WEBエクスクルーシブインタビューでは、新スパイクの感触から今シーズンの意気込みまで真摯に語ってくれた。

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Q1_新スパイク「X」。進化したと感じるところは?

「僕はもともとカチッとしたタイプのスパイクが好きなので、足首のフィットソックスがすごく気に入りました。以前より吸い付きが良くなって、ピシッと締まる感じ。グリップ力の高いレザーや、踏ん張りをサポートしてくれるL字型スタッドにも期待できますね。ドリブルにしてもシュートにしても、スパイクの機能によって質が変わってくるんですよ。この「X」で新しいシーズンを迎えるのが今から楽しみです」

Q2_ドイツのサッカーカルチャー。日本と違いを感じるところは?

「ドイツってどの街に行っても“サッカー一色”なんです。休日はサッカーのためにあるような感じで、街中の人がスタジアムやパブに集まってくる。テレビ番組も雑誌も、サッカーの情報で溢れかえっていますし…。こんな風にサッカーの力を肌で感じることができるのは、日本では味わえない感覚ですね」

Q3_サポーターの雰囲気については?

「ドイツのサポーターは、真冬でも半袖ユニフォーム姿で応援してくれます。ビール片手にね(笑)。サッカーを観る目も肥えているから、応援ひとつで本当に僕らを“戦う雰囲気”にさせてくれる。日本はサポーターを含め、サッカー文化がまだ浅いと感じます。選手を鼓舞してくれるようなサポーターが、もっと増えてくれたら嬉しいです」

Q4_ドイツと日本、プライベートではそれぞれ何をして過ごす?

「ドイツでは、サッカーをしている時間以外は家で過ごす事が多いかな。たまにデュッセルドルフに和食を食べに行ったりするくらい。あまり日本人選手とは連絡を取らないですね。逆に日本に帰って来た時は、結構仲間と会います。大阪ではセレッソ大阪の選手、東京では海外組の選手や槙野智章選手(浦和レッズ)なんかとよく食事に行っています」

Q5_ドルトムントと日本代表。メンバーとの関係はどう違う?

「ドルトムントでは、ほんとにいい友情が生まれています。年が近い選手も多いですし、互いにリスペクトし合える仲間というか……。日本代表では、長年一緒に戦っている選手も多いので、“ファミリー”みたいな感じかな。ただ最近は若手選手も増えてきたので、自分がチームを引っ張っていかなきゃいけないとは思っていますね」

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Q6_世界を舞台に戦うにあたり、Jリーグでのどんな経験が活きている?

「プロですから、どんな場所でも試合に出続けて結果を残さないといけない。その点僕は、セレッソ大阪時代、かなり若いうちからレギュラー争いや、試合の生の雰囲気を経験させてもらいました。そこで貪欲に結果を残せたからこそ、今自信を持ってドルトムントの一員としてプレーができていると思います」

Q7_日本人だからこそ、世界で通用するところは?

「体格ではヨーロッパの選手には敵わないですけど、俊敏性や技術に関しては優れていると思います。あと、チームのために自分を犠牲にして戦えるメンタリティ。これは長所とも短所とも言われていますが、“仲間のために”という精神は、やっぱり海外でも評価に値する日本人の特性じゃないかな」

Q8_日本代表で香川選手が背負う“背番号10”。その重みとは?

「10番というのは、やっぱり“試合を決定づけられる選手”というイメージが強い。常に結果を求められるし、逆に結果が出なければその選手の責任になる番号。長くこの番号をつけさせてもらっていますが、僕には未熟な部分がまだあると思います。ただチャンスがある限りその重みに打ち克って、結果を求めていきたいと思っています」

Q9_幼いころ思い描いた未来の自分。今の自分と重ね合わせると?

「子どもの頃は海外サッカーを見る機会が滅多になかったので、Jリーガーになることが一番の目標でした。中学生の頃、セリエAで活躍する中田英寿選手に影響を受けて、初めて世界で活躍してみたいと思いました。でも、今こうしてドイツでプレーできるようになるとは、さすがに予想していなかったですね」

Q10_2015~2016シーズンに向けての目標は?

「2014シーズンの前半戦は、個人としてもチームとしてもかなり苦しみました。正直、目標を見失いかけた自分もいた。ただ後半戦は、苦しみながらもいい集中力を持ってプレーできている手ごたえも感じました。今シーズンはドルトムントに初めて加入した頃のように、周りを圧倒して、世界から注目されるような選手になりたいですね」